医療法人社団 弘人会中田病院

tel

〒347-0065 埼玉県加須市元町6番8号

Column症状別コラム

椎間板ヘルニアとは? 予防法について解説

2024/01/20 16:40

③椎間板ヘルニアとは?原因や診断、予防法について解説

椎間板ヘルニアの予防

椎間板ヘルニアの予防方法について解説します。

椎間板ヘルニアは、背骨や椎間板に負担をかけないために正常な姿勢を保つことが大切です。

ここでは予防のための、普段の生活上の動作や姿勢の改善や注意点を解説します。

 

・姿勢について

基本的には長時間の同一姿勢を避けることが大切です。

腰痛の出やすい方は腰椎のカーブが崩れた姿勢を長時間とっていることが原因になります。そのため、腰椎のカーブを保つことが大切になってきます。

座り姿勢の気を付ける点としては、椅子や机の高さ、腰にタオルを使用することなどが予防として良いでしょう。

・日常生活の動き方

洗面や調理においては、両膝を伸ばした状態で体を前屈すると腰椎への負担が大きくなってしまいます。

軽く膝を曲げて前屈することで、骨盤の前傾や腰椎のカーブが保たれやすくなり、負担が減らせます。

また、足元に10~20㎝の台を置いて片足を乗せることも、同じような効果があります。

荷物の持ち上げについては、腰を下ろして行うことが負担を減らすことになります。

荷物に体を近づけること、重心を低くすることで椎間板への負担が少なく持ち上げることができます。

普段の作業でも意識してみてはいかがでしょうか。

まとめ

椎間板ヘルニアは、軽症であれば手術をしない治療で改善することが可能です。

 

日常生活での姿勢を気を付けることや、筋力を強化することで予防することが重要になります。

痛みやしびれで歩くのが大変になる前に、ご自身の身体のケアを行いましょう。

 

参考文献

1) 標準整形外科学 p550-556

2) 越智隆弘, 菊池臣一. NEW MOOK 整形外科 2, 腰椎椎間板ヘルニア. 金原出版, 東京 (2017); 124-133, 144-151

3) 腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン

4⁾ キャノンメディカルシステムズ株式会社

5) Linton SJ.Psychological risk factors for neckand back pain.Neck and Back Pain.The scien-tific evidence of cause,diagnosis,andtreatment.In:Nachemson AL,Jonsson E,ed.Lippincott Williams & Wilkins,Philadelphia;2000:57–78

6) Nachemson A,Vingard E.Influences of individual factors and smoking on neck and low back pain.Neck and Back pain.The scientific evi-dence of cause,diagnosis,and treatment.In:Nachemson AL,Jonsson E,ed.Lippincott Williams & Wilkins,Philadelphia;2000:79–9

7)鈴木信正,中原進之介,野原裕.腰椎変性疾患,基本知識とチェックポイント.メジカルビュー社,東京(2004);54-61, 177-185, 210-223

8)里見和彦,宝亀登,河合大ら.腰椎椎間板ヘルニア治療の最前線,腰椎椎間板ヘルニアに対する経皮的レーザー椎間板除圧術.臨床整形外科.42,3,2007

9) 日本整形外科学会診療ガイドライン委員会,腰椎椎間板ヘルニアガイドライン策定委員会.患者さんのための腰椎椎間板ヘルニアガイドブック―診療ガイドラインに基づいて―.南江堂,東京(2008);42-48

10) 柳澤健.理学療法学ゴールド・マスター・テキスト4,整形外科系理学療法学.メジカルビュー社,東京(2009); 200-213

11⁾宗圓聰.整形外科医のための薬物療法ABC.メジカルビュー社,東京(2010); 60-6

12) 奈良勲.標準理学療法学専門分野.吉尾雅春,小柳磨毅,骨関節理学療法学.医学書院,東京(2013); 248

13)理学療法ガイドライン第2版(WEB版)

14⁾菊池臣一,武藤芳照,伊藤晴夫.腰痛の運動生活ガイド―運動療法と日常生活の手引き―.日本医事新報社,東京(2007); 43-5