医療法人社団 弘人会中田病院

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Column症状別コラム

偏平足

2023/10/13 05:58

偏平足とその管理:足のアーチの健康を維持しよう

はじめに

足のアーチは、私たちが日常生活で歩行や走行をする際に非常に重要な役割を果たします。しかし、中には足のアーチが平らな状態、すなわち「偏平足」を持つ人がいます。このページでは、アーチの構造や症状などについてお伝えします。

偏平足とは?

偏平足は、足のアーチが通常よりも平らな状態を指します。アーチが適切に機能しないと、足部に様々な問題が発生する可能性があります。

医学書院:プロメテウス解剖学アトラスより抜粋

足部の構造と偏平足の関係

・足部のアーチ構造について
足部アーチは、足の解剖学的構造の重要な要素であり、足部の機能と快適な歩行に多くの役割を果たします。主に3つの主要なアーチが存在し、それぞれ異なる役割を担っています。これらのアーチは次のとおりです。

医学書院:プロメテウス解剖学アトラスより抜粋
  1. 横アーチ:

    • 役割: 足底筋膜に緊張を与え、衝撃吸収と歩行時の推進力の際に剛性を高める。
    • 関与する筋:母趾内転筋、長腓骨筋
  2. 外側縦アーチ:バランス機能

    • 役割: 歩行時に踵を着いた時、バランスを保ちやすくする。
    • 関与する筋:長腓骨筋、短腓骨筋、小趾外転筋
  3. 内側縦アーチ:クッション作用

    • 役割: 内側縦アーチは運動時に脚の回内運動を制御し、足部を外側に倒れないように防ぎます。
    • 関与する筋:後脛骨筋、前脛骨筋、長母趾屈筋、長趾屈筋、母趾外転筋
これらのアーチは、足部全体に体重を適切に分散し、足の動きと姿勢を調整するために協力して作用します。足部アーチの適切な機能は、歩行、走行、および身体活動全般において非常に重要です。アーチが正常に機能しない場合、足部の不快感や痛み、姿勢の問題、歩行障害などが発生する可能性があります。

偏平足の予防とリハビリ

1.筋力トレーニング


・足の指でタオルをつかむ運動(外部リンク)


・踵上げ・ゴムバンド使った運動(外部リンク)

2.ストレッチ

・足の指の曲げ伸ばし
・足首を反らすストレッチ(アキレス腱伸ばし)
・足首を回す

3.足部のバランストレーニング

・片足立ち
・バランスディスクなどを使った立位保持練習

まとめ

足部は3つのアーチから構成されています。
アーチが潰れてしまう偏平足になる事で、歩行時の痛みや疲労の増加、歩行効率が低下するなど、歩行に与える影響だけでなく、運動のパフォーマンスを下げる原因となります。

足首や足趾の柔軟性を維持する事や筋力を向上させ、足部のアーチを維持するようにしましょう。